ari's world

あるかどうかわからないけど、あるみたい。ありがとう。

安全な通勤・通学のためのメモ(性的嫌がらせについて)

安全な通学・通勤に向けて、子どもたちへ説明するためのメモを共有します。

このメモは、東京の都市部で公共交通機関を用いた通勤・通学を想定しています。

新しく電車で通学を始める子どもに説明する必要性から、とりあえずメモを書きました。このメモは、正しくもありませんし、ましてや完璧でもありません。

叩き台としてお役に立てればと思い、公開しています。皆様からの建設的なコメントをお待ちしています。

  • .0. はじめに - 新しい生活
  • .1. 性的嫌がらせ(問題)
  • .2. 考慮すべきこと
  • .3. どうすればよいかアイデア
    • 3.1. 知りにくい話題だと知る
    • 3.2. なぜ、性的嫌がらせをするのかを知る
    • 3.3. 何が問題か、何が問題ではないか、話し合う
      • 3.3.1. パブリック(公開)かプライベート(非公開)か
      • 3.3.2. 相手の意志や判断を尊重しているか
      • 3.3.3. 判断基準を見直しながら、準備し行動する
    • 3.4. 本人:よくある対策を知って、準備する
      • 3.4.1. 混雑していない移動手段を探す
      • 3.4.2. 日々の場所と時間を変化させ、予想させない(ロックオンされない)
      • 3.4.3. 信頼できる異性(男親や男友達)と一緒に行動する
      • 3.4.4. 声を出す練習をしておく
      • 3.4.5. 相談できる人・窓口を知る
      • 3.4.6. 疑われないように行動する(冤罪を防ぐ)
    • 3.5. 周りの人の勇気と支援
      • 3.5.1. アラートを拾い上げる
      • 3.5.2. 決め付けない/判断を保留する
  • .4. おわりに - 安全な生活を
  • .5. 関連する情報
  • .6. 謝辞

0. はじめに - 新しい生活

春になりました。卒業と入学された方、就職された方、おめでとうございます。また、このようなお子さまをお持ちの親御さん、おめでとうございます。

電車やバスのような公共交通機関で通学・通学を始める方も多いでしょう。行動範囲は広がり、日々、冒険のようにワクワクしていることでしょう。世界中を移動することは、何より楽しいことです。

1. 性的嫌がらせ(問題)

しかし、行動範囲が広がり、自由になっていく過程で気をつけることがあります。そのうちのひとつは、バスや電車などのような公共機関における痴漢や盗撮、局部の露出行動やストーカー行為などの性的嫌がらせ被害です。1

父親である私は、性的嫌がらせについて、あまり知りませんでした。そのような事件や事象が発生していることは知っていましたが、どこか遠い国のように感じていました。

友人のSNSへの投稿を読み、性犯罪やセクハラの被害にあうことを知りました。その友人の投稿へのコメントから、それなりの被害にあっている人数が多いことを知りました。内容は、親から子どもに伝えにくい内容も含まれています。

ウェブで検索してみると、現実に性的な嫌がらせがあります。

2019年8月、警察庁から発表された最新の統計資料を見てみましょう。 平成30(2018)年の刑法犯認知件数は63万9722件。 そのうち女性被害は21万9411件で全体の3割程度です。

痴漢や盗撮なども女性被害の割合が圧倒的に高くなっています。

性犯罪は警察に届けられていない被害も多く、数値にあらわれている以上に、女性が被害にあっている可能性があることを忘れてはいけません。

2019年発表、最新の犯罪統計から見る女性の防犯対策|あんしんコラム 第294回|女性の防犯・防災対策|あんしんライフnavi|防災対策・セキュリティのセコム

そして、性的嫌がらせの被害は、10代や20代が多いようです。

被害にあった女性の年代を見ると、「20歳代」「20歳未満」の順に多くなっています。10代、20代の女性は狙われやすいことを認識し、しっかり防犯対策をおこないましょう。

2019年発表、最新の犯罪統計から見る女性の防犯対策|あんしんコラム 第294回|女性の防犯・防災対策|あんしんライフnavi|防災対策・セキュリティのセコム

加害者は、どこでにでもいるような普通の男性が多いようです。

――つまり、どこにでもいる「普通の男性」である、と。

そうです。見た目が色黒で筋肉質で暴力的な性犯罪者はほとんど見かけません。どちらかというと色白で細身で、話し声も小さいような、なよっとしたタイプの男性が多い。

「男が痴漢になる理由」なぜ女性も知っておくべきなのか。満員電車でくり返される性暴力 | ハフポスト

つまり、どこでもいるような普通の男性であるため、容姿や肩書きでは判断できません。目の前にいる普通にいるような男性が、加害者の可能性があるのか、そうでないのか、被害者は簡単に区別できず、事前に忌避行動をとることができません。

つまり、その行為から、深い恐怖や不快感を感じるだけでなく、根本的なところで人間不信、男性不信になってしまうこともあるようです。

社会生活を営む人間として、それは悲しみ、そして怒りを感じます。

2. 考慮すべきこと

  • 多くの人たちは、善意を持ち、法律を遵守しています。しかし、被害者は、それを見極めることは難しいです。
  • 話し合うことは大切です。しかし、プライベートな内容で、公に話し合いにくい状況です。
  • それぞれ、不快や恐怖に感じることは違います。しかし、不快や恐怖を感じないで、安心して過ごせるよう願っています。
  • 加害者は、被害者の反論を想定しています。どのような反撃であれ、加害者に反撃すると、問題をより大きくします。
  • 加害者と思われる人に反撃すると、新たな事件の発生や逆恨みが発生します。 場合によっては、傷害事件に発展することもあるようです。被害者はやられる一方になりがちです。
  • 加害者の多くは、どこにでも普通の人のようです。目の前にいる人が、加害者になりうるのか、判断することは不可能です。
  • 加害者がいなくなることが本来です。しかし、一市民として加害者をゼロにすることは難しく、現実的に被害にあわないよう対策しかありません。

3. どうすればよいかアイデア

子どもたちに説明する必要性から、一般的な記事や友人の投稿を参考にし、とりあえずの形でアイデアをまとめました。

3.1. 知りにくい話題だと知る

悲しいことに、痴漢や盗撮のような性的な嫌がらせは、存在します。一方で、このような経験を全くしない人は、男女に関わらず、想定すらできません。

ましてや、話す側にとって、トラウマに関わるような恐怖の体験であり、誤解される可能性もあり、話しにくい話題です。また、聞く側にとっても、ネガティブな内容です。ウェブサイトで見ても「他人の話」となりがちです。

私も、友人のSNSへの投稿記事をみるまでは、どこか遠い国のような気がしていました。しかし、実際は、とてもとても身近にあったのです。

耳に届きにくい内容であることに思いを巡らせてください。話題になった時は、謙虚に耳を傾けてみましょう。

3.2. なぜ、性的嫌がらせをするのかを知る

性的嫌がらせの一つである痴漢になる理由について、SNSの投稿を通じて学びました。

多数の痴漢加害者にヒアリングを重ねて導き出された答えは、痴漢行為は彼らにとって「ストレスへの対処法」であるということです。スポーツで汗を流したり、趣味に没頭したりするのと同じ感覚で、彼らは痴漢行為で自身のこころを安定させているんです。

――ストレス解消の一手段として痴漢行為を選んでいる?

そうです。加害者のヒアリングで浮かび上がってきたのが、「自分より弱い存在を支配したい」「征服したい」「じわじわいじめることで優越感を味わいたい」という声でした。

「釣り」に例える人もいましたね。「今日はいい獲物が釣れた」というギャンブル性やレジャー感がある、と。痴漢同士が情報交換したり成功体験を自慢し合ったりする掲示板サイトがあるのですが、そこに書き込んで評価されることで、間接的な報酬効果となり問題行動が強化されていたというケースもありました。

――自分より弱い獲物をハントすることに達成感がある。

痴漢という性犯罪の本質は、"支配欲"です。

性欲を発散するだけなら方法はいくらでもあるのに、性暴力を介してそれを遂げようとするのは、「相手を自分の思い通りにしたい」という支配欲がベースになっているから。そして、彼らにとって痴漢行為はストレスへのコーピング(対処行動)なんです。だからこそ、簡単にやめられるものではない。

「男が痴漢になる理由」なぜ女性も知っておくべきなのか。満員電車でくり返される性暴力 | ハフポスト

このように痴漢という行為を通じて

  1. ストレスへの対処行動(コーピング)
  2. 「支配欲」や「征服欲」を満足させている

ようです。

このような認知の歪みは、専門家による治療が必要であり、加害者本人の努力だけでは解除することは困難です。ましてや、他人である被害者とのやりとりで解除することは現実的に期待できません。加害者と被害者の議論は、成立しないくいようです。

本来的には、加害者の問題であり、責任があります。しかし、痴漢行為をやめさせることは、「治療」に近く簡単ではないようです。

被害にあいにくいような知識を身につけ、被害にあったときの対処方法について準備しましょう。

3.3. 何が問題か、何が問題ではないか、話し合う

法令や判例も調べてみましょう。例えば「わいせつ 定義」で検索すると 「明確な判断基準はなく,主観的 わいせつ物頒布罪とは|わいせつ物頒布で逮捕された場合等弁護士が解説|刑事事件の中村国際刑事法律事務所ということがわかります。法律の専門家に話を聞きに行くのも興味深いかもしれません。

どのような状況になったら「アラートをあげる」のかの判断基準を持つことは大切です。 どのようなことが不快なのか、何が問題なのか、話し合いましょう。特に、自分の人権が侵害された状態なのか、相手の人権や権利を侵害することはないのか、大まかな判断基準を作りましょう。

一般的に「嫌だと感じるかどうか」が判断基準ではあるのですが、もう少し噛み砕いた議論が必要と思いました。

うちの場合は、1. 身体や内容への接触方法が、パブリック(公開)かプライベート(非公開)か、2. 相手の意思や選択を尊重するかどうか、 の2点について話し合いました。その上で 3. 判断基準を見直しながら行動していくことになります。

なお、所属している国や宗教、文化などによって異なっています。あくまで、日本の東京に住む私自身についての私の主観において、かつ、これを書いている時点での主観に過ぎません。

3.3.1. パブリック(公開)かプライベート(非公開)か

他人アクセスできるパブリックなインターフェース(公開)か、他人にアクセスできないプライベート(非公開)を想定しました。これらは、段階的であり、完全に白黒つけられるものではありません。

自分がいる場所によっても、(1) 自宅の中のようなプライベートな空間、(2) 学校・会社の敷地内、(3) 電車やバス、道路などの公共の場(パブリック)、のように自分がいる場所によっても、異なります。公共の場は、どんな人がいるかわかりません。

例えば、水着で隠す部分は、明らかな「プライベート(非公開)」です。病気の情報や、生活の場所も、基本的にプライベートです。一般的な日本において、顔や髪型、手、服装など外に出ている箇所は、公共交通機関で見ることができます。

顔や頭髪を見ること(目に入ること)など、パブリックなことを限定することは現実的に困難です。 パブリックにしたくない場合、外出を控える、衣装で隠すなどの選択が必要です。言うまでもないことですが、パブリックであれ、撮影や凝視などはマナー違反となります。

しかし、公共の場で見知らぬ人と触れることは、すべてプライベートなことです。 例外は、ビジネスのシーンでの握手、親しい友人とのハグ、体育の授業や医療など、限られた状況下でしか許されていません。

洋服の中を見ることもプライベートです。家族や医療など特殊な状況下でしか許されていません。

このプライベートになっていることにアクセスしてきた場合、無条件に忌避行動をとります。 相手が意図しているかどうかに関わらず、無条件に「やめてください」と伝えるアラートを挙げます。

3.3.2. 相手の意志や判断を尊重しているか

相手に丁寧(gentle)に声をかけることは、問題でしょうか。街中でティッシュを配る人は、問題でしょうか。それだけでは問題ではないのでしょうか。何らかのアクションを起こす側が、事前に判断することはできません。コミュニケーションを通じて、問題かどうかが判断できるのです。

何らかのアクションに対し断った時に、その相手の意志や判断を尊重するのであれば、許容する候補になりそうです。

相手が判断できなくなる行為(薬物や暴力)、判断材料を適切に伝えない行為(詐欺)がなされたら、無条件で忌避行動をとるべきです。

3.3.3. 判断基準を見直しながら、準備し行動する

これから発生する問題に対して、すべてを予測することは困難です。そのため、手元にある情報から本人が納得できる判断基準を作ります。

判断基準を厳密にすると、許容範囲できることが小さいほど、窮屈になりがちで日常生活を送りにくくなります。日常生活を楽しめるような、あまり無理しない、ほどよい判断基準にしていきましょう。

判断基準に発生した不整合や問題点を洗い出しながら、判断基準をアップデートしていく必要があります。

3.4. 本人:よくある対策を知って、準備する

結局のところ、判断し行動するのは本人です。 本人が、どこまでがオッケー(許容)で、どこからがNG(許容できない)のかの判断基準(めやす)を作るしかありません。

「痴漢対策」「性的嫌がらせ」などのワードで検索してみると、いくつもで記事がてきます。 そちらを一通り読むことで、大まかな知識を手に入れましょう。

SNSを通じて知った対策について、簡単にまとめます。

3.4.1. 混雑していない移動手段を探す

痴漢などのような性的嫌がらせは、混雑している場所で発生しているようです。空いている車両や、空いている時刻はあるのか、いろいろ探してみましょう。

自転車や自動車での移動は現実的かも検討しましょう。ただし、公共交通機関に比べ自転車や自動車の移動は、一般的に交通事故の可能性が高まります。また自転車で移動中であっても性的嫌がらせが根絶できるわけではありません。その状況を見極めていく必要があります。

徒歩での移動については、ストーカー行為やつきまといなどにも注意する必要があります。人通りが少ない道も危ないと耳にしています。

3.4.2. 日々の場所と時間を変化させ、予想させない(ロックオンされない)

このような観点はありませんでした。

乗る電車、乗る車両、乗り換え経路、乗り換え口を固定させない、誰かに覚えさせない、というのも大事なことですね。

便利なところに繰り返しのりがちなのですが、ヤツらは目をつけてからしばらく観察して、そのあと手を出して来ます。覚えられてしまったら、別の車両にも追いかけて来ます。待ち伏せしています。

(Wさん)

常習的な痴漢などは、対象を何度も見ているうちに、計画を実施することが多くあるそうです。そのため、通勤・通学する時間帯をずらす、乗車位置をずらす、できる限り女性専用車両や空いている車両に移動するなどがあります。

ゴルゴ13の世界か…)

3.4.3. 信頼できる異性(男親や男友達)と一緒に行動する

たまに男親や男友達に同行してもらうことも効果的でした。いつも早めに出ていれば、やばいと思ったときに次の電車に変えるなどの対処をしやすくなりますし。

(Wさん)

痴漢加害者は「支配欲」を満たすことが目的です(3.2.参照)。行動や男性が混ざっていると、支配しようとしている対象が「すっぱいぶどう」となり、手を出しにくいという効果です。2

3.4.4. 声を出す練習をしておく

実際に被害にあった時、声をあげるのには勇気が必要で、実際のところ声を出しにくいです。特に、痴漢かどうか微妙であれば、なおさらです。恐怖を感じている時、パニックになり、手順を忘れてしまいがちです。

そこで、避難訓練のように、一線を超えたと判断した場合は、声を出す準備をしましょう。「さわってます/あたっています、やめてください」のような一般的なセリフが良さそうです3

また、警視庁犯罪抑止対策本部が発信する防犯アプリ「Digi Police(デジポリス)」は、痴漢撃退機能や防犯ブザー機能あります。インストールして起動してみましょう。

「Digi Police」の各機能の中でも、特に女性の注目を集めているのが、「痴漢撃退」機能です。

アプリを起動し、右下の「痴漢撃退」ボタンをタップするだけで、スマホ画面全体に「痴漢です 助けてください」の文字が。さらにワンタップすると、マナーモード中でも「やめてください」と女性の声で連続再生されます。

「痴漢撃退」機能が有能すぎると話題の警視庁防犯アプリ「Digi Police」が便利&快適に! | @niftyIT小ネタ帳

恐怖を感じている時は、パニックになり、何をすれば良いのかわからなくなります。 ポイントは、避難訓練のように実際に声を出し、アプリを起動してみることです。 実際に練習してみて、少しでも落ち着いて行動できるようにしましょう。

3.4.5. 相談できる人・窓口を知る

駅員や警察(110番)周りの人、親や学校の先生、学校のスクールカウンセラーなど、信頼できる人に相談できます。一般的な相談窓口は、検索するとすぐに見つかります。例えば、東京都であれば 相談ホットラインのご案内 警視庁に、いろいろな窓口の一覧が掲載されています。

しかし、残念ながら連絡しても相談できない可能性や、相談しても効果的ではない可能性も、知っておきましょう。精神的に参っている時にしんどいです。セカンドオピニオンのように別な窓口に相談するなど、その都度の対応が必要となります。

3.4.6. 疑われないように行動する(冤罪を防ぐ)

痴漢のような性的嫌がらせは、冤罪(えんざい:実際に犯していないのに、罪を犯したとされること)もあるようです。

「李下に冠を正さず」4です。男子は、混雑している場所に行ってしまったら、両手でつり革を持つ、両手を上にあげる、などのよう、疑われないようにしておきましょう。

3.5. 周りの人の勇気と支援

自分の子どもから相談を受ける可能性について心構えをもっておきます。

3.5.1. アラートを拾い上げる

困っている人がいる時、声をかける程度の勇気は持ちたいものです。親切の押し売りにならないよう、バランス感覚が必要とも感じます(人によっては、バランス感覚なんて不要、という意見もあります)。

3.5.2. 決め付けない/判断を保留する

相談してきた時は、パニックになっているかもしれませんし、冷静になっているかもしれません。周りの人の思い込みでとらえがちです。冷静に事実と感情を取捨選択しながら、話を聞きましょう。

特に「被害者に隙(すき)があったからだ」「あなたは相談すべきではない」のように被害者の落ち度を指摘することは、深く傷つけ、その瞬間に信頼を失います。

4. おわりに - 安全な生活を

10歳代、20歳代の若い時に、このような不快な経験をする人が少なくなるよう、問題提起として公開させていただきました。このメモは、はじめに述べた通り、完全でもなく、正解でもありません。あくまで「参考」になさってください。

今年、卒業式の頃に桜が咲き乱れ、入学式には、葉桜になってしまったようです。新緑の入学式を楽しみにしています。

5. 関連情報

参考になる外部サイトの情報です。

(追記 2021年4月17日)

提供いただき、ありがとうございました。

6. 謝辞

  • ご自身の経験や対処法を投稿してくださった Tさん、その勇気に感服します。ありがとうございます。
  • 対処法について、コメントされていたWさん。参考になりました。ありがとうございます。
  • 話を聞いてくれた、私の家族にも感謝します。

f:id:masanari:20210331122303j:plain
花筏


  1. 成人(お酒が飲める、結婚できる年齢)の被害もひどいようですが、この記事では公共交通機関へのでの性的ないやがらせにフォーカスしています。セクハラや性犯罪と、それに準じる事象を想定しています。

  2. この方法は、旅行にいく時なども、女性だけで旅行するより、知り合いの男性も混ざった方が「すっぱいぶどう」で効果があります(故M.S.氏)。

  3. どのようなセリフが良いのか、議論の余地あり。

  4. 李下に冠を正さず(リカニカンムリヲタダサズ): 《スモモの木の下で冠をかぶりなおそうとして手を上げると、実を盗むのかと疑われるから、そこでは直すべきではないという意の、古楽府「君子行」から》人から疑いをかけられるような行いは避けるべきであるということのたとえ。 デジタル大辞泉より

メモ IIJmio ギガプランの料金比較(うちの場合)

2021年2月25日 現在、IIJmioのサービスに加え、無線LANサービスを無料で使えるBIG SIMを2017年から使っている。契約は、IIJmio (BIC SIM)ファミリーシェアプランである。

IIJmio から新しいギガプランが発表されたので、比較してみた。

https://www.iijmio.jp/gigaplan/

5人家族で、中学生1人と小学生2人であり、2021年4月から中学生2人になる。小学6年生は、データ通信を用いていて、中学になってから音声も必要になるだろう。

IIJmio 現在の契約

2021年2月現在、ファミリーシェアプランに契約している。

https://www.iijmio.jp/hdd/spec/index.html

最新の請求書から抜き出してみる。

  • 月額料金 2,560円
  • 音声通話機能付帯料(月額)700円×3
  • SIMカード利用料(月額)400円

  • +通話料

ファミリーシェアプランの場合、計5060円(税別)+通話料となる。支払い金額の実績は、 家族4人分合計・税込で、だいたい月6千円程度である。

2021年2月は、25日で (12000-3200)=8800MB、(12000-3200)/25で、353MB/日 使用していたことがあった。調べてみるとTが毎日400MBぐらい使っていたようだ。この場合、353MB×31日=毎月10.9GB 必要となる。タブを何十と開いていたようで、クリップの方法を教えて、タブを閉じてもらったところ、毎日100MBぐらいになった。現時点で、家族それぞれは毎日100MBぐらいを使っている。

試算プラン

中学生になる子がいるので、音声を追加し、音声+データ4人分で試算してみる。

IIJmio ファミリーシェアプランのまま

  • 月額料金 2,560円
  • 音声通話機能付帯料(月額)700円×4
  • +通話料

5360円(税別)+通話料

IIJmioのファミリープランで、月額が4人分合計6500円(税込)あたりになりそうだ。

IIJmio ギガプランに移行した場合

今回、発表されたIIJmioへの移行は無料とのことである。

https://www.iijmio.jp/gigaplan/

15GB/回線プランの場合は、月1680円、1680×4=6,720円と割高になる。そもそも、今のところ不要(そこまで容量は使っていないため)。ひとり2GBの場合、100MB×20日ほどとなり現況に近いのだ。

そのため、一番安い(月2GB/回線)プラン780円を選び、不足した時は1GBを200円の追加で、十分そうである。

うちの場合、IIJmio ギガプランの場合、家族4人で4,000円から4,500円ぐらい(税込・通話料込み)になりそうだ。

他のサービスを見てみる

いくつか他のサービスを見てみる。

NTT Docomo ahamo

NTT Docomoの新サービスahamoに戻るとすると、2,980円/月(含む20GB・1回線あたり・税込)である。私の場合、NTT Docomoを使おうとすると、1回線あたり月1万円ぐらいだったので、1/3の料金になって安くなっている。

うちの場合、家族4人は、2980×4で11,920円(税込)になりそうだ。

しかし、IIJmio(ファミリーシェアプラン)に比べると2倍高く、IIJmio (新しいギガプラン)に比べると3倍弱高い、かなり割高だ。

https://www.ahamo.com/index.html

Mineo

  • 1GB 1,180円(1回線あたり・税抜き)
  • 5GB 1,380円(1回線あたり・税抜き)

https://mineo.jp/price/

うちの場合、家族4人で5,520円(税抜き)になりそうだ。

OCN

  • 1GB 1,180円(税込1,298円)(1回線あたり・税抜き)
  • 3GB 1,480円 (税込1,628円)(1回線あたり・税抜き)

https://www.ntt.com/personal/services/mobile/one/charge.html

うちの場合、家族4人で5,920円(税抜き)になりそうだ。

楽天モバイル

  • 1GBまで0円 (1回線あたり・税抜き)
  • 3GBまで980円(1回線あたり・税抜き)

https://network.mobile.rakuten.co.jp

うちの場合、家族4人で3,920円(税抜き)になりそうだ。

UQWimax

  • 3GB 1,480円/月(1回線あたり・税抜き)

https://www.uqwimax.jp/mobile/plan/kurikoshi/

うちの場合、家族4人で5,920円(税抜き)になりそうだ。

結論

うちの場合、IIJmio ファミリシェアプランで、家族4人で通話料・税込み6000円だった。新サービスのギガプランに移行すると 4,500円程度(家族4人分・通話料・税込)になりそうだ。

IIJmio ギガプランのファミリー共有や繰り越しなどのサービスが始まってから移行するのが良さそう。 受付が始まったら、申し込むつもりです。

追記

  • 2021年3月3日 「データ容量シェア機能【2021年6月以降提供予定】」は、サービス最初の5月で余った容量が、6月から提供される、という意味ですね。サービス提供を待つ必要はないかも。最速で申し込む予定にします。
  • 2021年5月2日 IIJmio ギガプランへの契約変更の申し込みました。家族4人で月額3,322円(税込・通話料別) です。

NVC実践者には気をつけろ

はじめに

このメモは、自分の考えを整理するために書いた。ポジティブな方向に向かう問題意識を提示するため、ネガティブな内容を含んでいるので、注意してほしい。

このメモは、私の考えを整理するためであり、NVCが好きな人にも、それ以外の人たちにも、読む必要はない。つまり、誰もこのメモを読む必要はない。

素晴らしい「方法」も使い方を間違えれば、苦しみを生み出すことを知ってほしい、ということだった。その方法がパワフルであればあるほど、注意深く使ってほしい。そんな願いを持っている。

これは、たまたま私の周りに発生した局所的な状況の報告なので、一般的な傾向とはかけ離れている可能性も高い。いったん書いてみたが、しばらくすると考えが変化するだろう。あくまで観察も不十分で、未熟な私自身の意見である。 暖かい目で見守ってほしい。

公開するのは恥ずかしい。けど、 ほんの少しでも世界が色づき、あたたかくなるかもしれない、LOVEを信じて公開してみる。 たまにはいいっしょ。

NVCとは、非暴力コミュニケーション

NVCは、Non Violent Communication (非暴力コミュニケーション)の略である。

家族や友人から、職場、組織、国際関係まであらゆる人間関係を、支配、対立、緊張、依存の関係から、自由で思いやりにあふれた、お互いを豊かにし合う関係へと変えることを可能にする考え方、話し方という「方法」であると同時に、私たちに「なんのために、どう生きるか」を問う、根源的な「意識」でもあります。http://nvc-japan.net/nvc/

aboutnvc_nvcprocess.gif https://www.nonviolentcommunication.com/learn-nonviolent-communication/4-part-nvc/より

NVCは、4つの要素に着目している。1. 観察し、2. 感じて、3. 必要にしていること(ニーズ)を明らかにして 4. それをお願い(リクエスト)する、というプロセスである。共感コミュニケーションとも関係が深いらしい。

私は、NVCの本(日本語訳)を2013年の夏と2020年の夏に読んだ。この本は、夏より、秋が向いている気がするが、なぜか夏だった。

とあるNVC実践者の話

とある人物A氏は、早い時期から NVCに着目していたようである。NVCの素晴らしさについて、いろいろな人に説いているようだ。

そんな人と、連絡を取り合う状況が発生していた。今から10年近く前の話である。

徹底した観察が…

A氏は、私のことを観察しているようだ。

例えば、私がTwitterで何かつぶやくとか何か書くとメッセージがくる。 「それは違うと思う」とか、「僕は同意しない」とか、批判的なコメントを丁寧に送ってくる。 どうやら彼が信じている本の内容と違うという主張のようだ。

確かに、かなり丁寧に観察はしているようだ。

私は、虫かごの中の虫、水槽の中の魚の気分である。ねばーっと粘着され、いわゆるストーカーされているような気分だった。

今から考えれば、NVCを実践しようとしていたのかもしれない。確かに、NVCといえば、観察は大切な要素だ。 でも、気持ち悪かったし、監視されている恐怖を心の奥底から感じた。

A氏に恐怖を感じていることを伝えた。 しかし、伝えても伝えても、届かないようだった。

しばらくして「なんでその時に言わないのか」とも聞かれたが、すでに何度も伝えている。 彼によると、彼の心に届かないのは、どうやら私の伝え方の問題とのことである。 彼によると、恐怖を感じるのも、どうやら私の気持ちの問題とのことである。 公共の場所で、大声で怒鳴られた。

とりあえず、Twitterには、鍵付きのアカウントを作った。

感じたことと、お願い(リクエスト)が…

A氏から「あなたは創造性がない」とか「あなたはコミュニケーション能力が低い」のような指摘が続いていた。 ドラフトを作って見せただけで、半日以上も拘束され、怒鳴り続けられることもあった。

ありがとう、それは、大切な指摘である。 彼は正しく、私の能力が不足している、ってことなんだよね。オッケー。

彼は、「私は〜思う」というIメッセージも使っている。何も間違っていない。

でも、ごめんね、彼以外の方からは、逆の評価をいただくことが多かった。 その時は、小さいコンテストで、創造性が最も高いと評価していただき、MVPとして賞もいただいたんだけどね。

私の欠点の指摘が続くと、気持ちがしんどくなってしまうから、価値あることしようよ〜、楽しく雑談しようよー、とか、朗らかに伝えてみた。

けど、キッパリと強く否定された。 彼によると、楽しいことや価値のあることができないのは、創造性もコミュニケーション能力もない私の問題とのことである。

A氏は、私の存在を無視する発表、見下している発言や、怒鳴る発言が続いた。 私を支配(マウント)を目的にしているようだ。 支配されようとしている側にとって、戦うか、逃げるか、の選択肢しかない。

少なくとも「職場で誰に何を言っても、どのような指摘をしても、拒絶されることがなく、罰せられる心配もない状態である心理的安全性が十分ではない状態であった。 当然の結果として、成果や価値を生み出すことはなく、その状態は数年にわたって続いていた。

ブロックしても、今でも苦しい

A氏は、自身が共感している、よくわかっている、と信じているようだ。

しかし、彼が共感どころか「彼に伝わっている感じ」がまったくない。よく本に書いてあるようなステレオタイプを示して「こうなんでしょ」と話していた。まったくわかっていない。その結果、どんなに言葉を尽くしてもトンチンカンな応答ばかり続いていた。

A氏からのメッセージは攻撃的で支配的で、とても疲れてしまう。自分の健康を守るため、彼とのコミュニケーションのプライオリティをしかたなく下げた。

A氏は、私からの返信が来なくなり、頭に来たのだろう。「友人も辞めることになってもいいのか」という長文のメッセージをいただいた。

いつも通りの捨て台詞とも言える。私は、解放される!、ほっとして、うれしかった。

その後、メッセージはブロックし、メールは Junk として登録した。今でも、FacebookTwitterでも、除外リストに入れている。

それでも、彼は有名人こともあり、他のSNSでは目に入ってくる。最近は、以前より「おかしなこと」は減ってきたように感じるが、それでも、もやもやした気持ちになっている。

その他の事例を見ても…

NVCに関するブログなど、いくつかの記事を読んだ。 「私は共感している」と思い込んで、観察が停止しているように見える記事、自分のニーズが強くて人間関係が崩壊しているに見える記事を読んだ。 本人は「うまくいっている」と思い込んで安心しているだけに、なんとも始末が悪い。

全員ではないとはいえ、ある一定のNVC実践者は、自分自身の認知を認知する「メタ認知」が停止しているように感じる。

NVC実践者が、わかっているな、共感しているな、共感が上手だな、と思った顕著な経験は少ない。 むしろ、彼ら自身の信念や、方法を信じることから観察や共感が停止しているように感じる。

もはやトラウマだった…

それからしばらくして、別の人とやりとりをした。

普通のやりとりが心からうれしかった。 怒鳴られることもない。 欠点ばかり指摘され続けない。 自分の話したことが「伝わった」「わかってくれた」と思った。うれしくて涙が出ていた。

私が感じたことをわかってくれた、受け入れてくれた、共感してくれた、と、私は感じた。それは、心地よくて、一緒に歩もうと思えた。

泣くってことは、深いトラウマになっていることに気づいた。そう、私は強くはなかったのだ。私には根深く傷つき、呪いをかけられた状態であった。

今でも、A氏の発言をみると、怒られるのではないかと身構えてしまう。本記事の公開にも、決断まで時間がかかるようになってしまっている。私自身、10年近く経過した今でも、その苦しみは残っているし、メタ認知や学びも停止しまっているようだ。

NVC実践者には気をつけろ

NVC実践者にも友達になっていただきたい人、継続していただきたい人は、たくさん存在する。 ただ、適切に使っていないように見える事例がある。特に、暴力的な経験は強く印象に残ってしまう。

NVC実践者と、健全な(=非暴力)コミュニケーションを構築することは困難、もしくは、極めて時間と体力が必要とされるように感じる経験があった。 逆に、NVCを実践しない人は、共感でき健全な(非暴力)コミュニケーションが取れることを多く経験した。

しかたなくNVCという言葉を発する人を見たら「気をつけよう」と思うことにした。

家族や友人から、職場、組織、国際関係まであらゆる人間関係を、支配、対立、緊張、依存の関係から、自由で思いやりにあふれた、お互いを豊かにし合う関係へと変えることを可能にする考え方、話し方という「方法」であると同時に、私たちに「なんのために、どう生きるか」を問う、根源的な「意識」でもあります。

私の観測範囲において、一部であれNVC実践者は、いろいろな人間関係が、支配、対立、緊張、依存を引き起こし、相手を束縛し、お互いをけなしあう関係へと変えているように見える。

私自身、長い間にわたり、コミュニケーションに疲れ、おびえ、こじれているように感じる。それは、NVCが原因ではないかもしれないが、分離が困難である。何にせよその経験は強烈だった。

幻想の中で安心しているのだろうか

結局のところ、NVC実践者は、自分自身で「共感しているんだ」「自分は非暴力なんだ」と思い込み安心し、実際は「共感もできず」「暴力的にふるまう」ように見える。

このような矛盾は、ダブルバインドであり、ハラスメントの根源である。

もしかして、NVC実践者は、これはNVCの問題ではなく、実践が難しいというかもしれない。私には難しさを引き起こす仮説はいくつかあるが、議論できるほどわかっていない。ただ、暴力をそれなりに引き起こしているのであれば、それは方法の問題ではないだろうか(少なくとも、代替えの方法はいくらでもある)。

もしかして、NVC実践者は、これはNVCの方法の問題ではなく、私個人の問題である、というだろう。オッケー、どうもありがとう。そのまま、そのセリフをお返しするよ。

もしかして非暴力コミュニケーションの実現には、NVCを捨てることから なのかもしれない。そんな気さえする。

NVC実践者と遭遇したら

主語は、NVC実践者としているが、正確には、NVCを適切に実践できていない状態の人である。ただ、私のような素人が、その見分けが困難である。注意を喚起するために大きめの主語で表現している。

コミュニケーションにおいて相手とのつながりを持ち続けながら、お互いのニーズが満たされるまで話し合いを続けていくという、共感を持って臨むコミュニケーションの方法である。https://ja.wikipedia.org/wiki/非暴力コミュニケーション

NVCの生い立ちから考えると、戦争や闘争状態でも耐えられるほどのパワフルな方法なのである。だからこそ、日常の生活や仕事では、そのパワーを持て余してしまっているのではなかろうか。

(一部の)NVC実践者は、そのコミュニケーション王国における「王様」だと考えると納得できる。

「お互いのニーズが満たされるまで」と書いてあるが、正確には「(一部の)NVC実践者のみのニーズが満足するまで」である。王様だからである。

「共感を持って臨む」と書いてあるが、(一部の)NVC実践者は、異なった価値観を持つ相手のニーズには、基本的に耳を貸さないし、共感もできない。自分は共感できる・共感している、と信じているからタチが悪い。

王様は、自分の信じる道のみを行くのみである。 相手を説得し、相手が折れるまで、自分が支配的な状況になるまで、話し続ける。

王国への戦線布告して戦争してはならない。彼らにとって「おいしい餌」にしかならない。体力と時間が許せば、コメント・ラリーを返し続けることも可能だけど、建設的ではない。王国の国民は、王様への反論できる余地はない。

もっとも良いのは、「(さ)さすがですね」「(し)知らなかった」「(す)すごい」「(せ)センスいいですね」「(そ)そうなんですか!」の「さしすせそ」を応答することだった。王様はご満悦になった。

日常生活においては、ご機嫌をとりながら、その王国から逃げるのが手っ取り早い(そして、自分の王国を建国するのもいいw)。

こんな感じで生きていきたい

「なんのために、どう生きるか」。そんなこんなで世の中はいろいろ大変だけど、落ち着いたら 汁なし坦々麺を食べたいな。きれいな海に行きたいな。みんなで楽しく散歩したいな。

仕事をするときは、いわゆる「心理的安全性」の環境を作り出そうとしつつ、その環境を享受しながら、やっていきたいな。

そんな毎日を守るためには、勇気を持って戦うこともあるかもしれない。中途半端であれ、NVCを使うかもしれない。その時は、強力なツールになるだろう。

建設的なコミュニケーションが取れる、立ち止まって一緒に悩み考える、自分だけでなく他人の風景を味わおうと立ち止まる、そんなコミュニケーションをできる範囲で目指したい。観察し、感じ、要求しながらコミュニケーションしていこう。楽しい毎日を過ごしていこう。

日日是好日。繰り返される日常の中での幸せを見つけながら、今日も良い一日でありますように。

おわりに

読んでくれてありがとう。ネガティブモードからポジティブモードへ、少しずつ進んでいっているつもりである。そのような私に付き合っていただいて、心からありがたい。

このように書いてみると、NVCは、相変わらずパワフルな武器だし、適切に使えば大いなる成果をもたらす。でも、強力な武器を間違えて使ってしまうと、周りだけでなく本人も苦しめてしまう。

中途半端にNVCの本を読んだ人が実践しようとすると、自分は非暴力なんだ、という安心(慢心)を感じ、「なんか怖いな」と思うことが何度かあった。軽く指摘しても、あまり耳を貸してもらえなかった。それは、多様性を持った大人としてのあなた自身の事柄にそこまで価値を置いていないから、同じ大人として距離を置くことを選択せざるを得ない。

また、私は、NVCの使い方についてアドバイスする立場にはない。いくつかの改善する方法やワークについて推測はあるものの厳密に検証していない。ただ、本来の目的を実現するように使ってほしいと願うばかりである。

A氏から、いくつかの方法の問題や、その導入などについての根本的な問題意識を学べた意義が大きい。反面教師として、ずいぶん学ばせていただいた。A氏には、私とは関係ないところで、今後とも活躍してほしい。

私自身は、長い間にわたり、何となくモヤモヤ・イライラして苦しかった。モヤっとしていて、どのように付き合えば良いのか わからなかった。このように文章として書いてみたところ、自分の気持ちが明確になってきた。いまだに「こじれている・苦しんでいる」部分も自覚できてきた。書くことを通じて、おぼろげながら自分のやりたいことも見えてきた。それに向けて歩んでいきたい。

幸せでありますように。 そして、世界が少しでも色づきますように。

関連する記事

アップル製品の使い分け:たいていのことはiPadでやってます

アップル製品は、いくつかの製品を連携させて使うと、最大の効果を発揮します。例えば、WiFi通話機能を使うと、iPhoneの電話番号があれば、別のiPadMacBookで通話できます。1

iPhone SE 初代、iPad 2018、MacBook Proを使い分けています。現時点、どのように私は使い分けているのかについて紹介します。

結論から書くと、たいていのことはiPadでやっています。 ただ、iPadではできず、iPhoneMacBookでやっていることもあります。

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アップル製品の使い分け

こちらのベン図から、それぞれの機種のみ、いくつかの機種で使えることを整理してみました。

iPhoneのみで使っていること

  • 通話できる電話番号が持てること。通常の通話は、FaceTimeFacebook メッセンジャーなどを使います。しかし、役所や実家などとの連絡には、電話番号が必要なのでiPhoneの電話番号を使っています。なお、WiFi通話機能を使って、その時触っていた端末で通話することが多いです。
  • Health/ヘルスケア アプリを使うこと。このアプリは、iPhoneにしかありません。BEDTIME機能がClockからHealthアプリに移行されたので、iPadで使うことができなくなりました(ぴえん)。
  • LINEアプリを使うこと。好きではないのですが、使う必要があります。2

散歩や外出などは、iPhoneだけを持ち歩くことになります。

iPadのみで使っていること

  • GoodNotes を使って Apple Pencilを利用したプレゼンテーションやメモを作成し発表すること。
  • NetflixAmazon Prime Video、YouTubeなどの動画視聴すること。自由な体勢で見れる、iPadの独壇場です。iPhoneでも可能ですが、iPadのサイズが最高です。
  • KindleiBooksを使って、本や雑誌、論文を読むことiPadのサイズが最高です。引用するときは、MacBookを使うこともあります。
  • 子どもたちが様々な学習アプリを使うこと。スタディサプリやGoogle classroom、ロイロノートなどを使っているようです。

動画視聴や読書もiPhoneMacBookでも可能です。ただし、実際のところ、画面も大きくて便利ですから、iPadのみでやっています。

MacBookのみで使っていること

  • 数値計算や開発ツールが豊富にあること。コンソールを含めて、使い勝手は良いです。
  • Microsoft Officeの全機能を使って文書作成や表計算を行うこと。Markdownのテキスト形式に移行して欲しいです。
  • Joplinへのクリップは、Macでやってます。複数画面をアクセスする観点から、MacBookで処理することが多いです。

MacBookでしかできないことは減りました。

iPhone または iPadのどちらでも使っていること (iPhoneiPad)

自由な体勢(良い姿勢からソファやベッドまで)で使えること。MacBookを使うと、姿勢が悪いことが多いです。

  • タイマーやストップウォッチを使うこと。ダイニングやリビングなど、どこでも使えることがすごいです。料理や学習など、大活躍です。
  • Yahoo天気などを使って、天気情報やニュースなど、一般的な情報知ること。
  • 位置情報を使ったカーナビアプリや地図を使うこと、経路情報を調べること。
  • FacebookTwitterなどのSNSで、遊ぶこと。
  • カメラで撮影すること。在宅中はiPad、外出中はiPhoneを使うことが多いです。

どこでも使える、そんな価値を提供してくれるのがiPhoneiPadです。ただ、バッテリが持つのと、見やすさのため 圧倒的にiPadを使うことが多いです。

iPhone または MacBook のどちらでも使っていること (iPhoneMacBook)

ありません。特に思いつきません。

iPhoneMacBook Proインテルチップ)は、発熱するので、温かいカイロがわりになります。寒い冬は、重宝しますw

iPad または MacBook のどちらでも使っていること (iPadMacBook)

  • ブラウザを用いた業務や手続きを行うこと。映画の予約や試験の申し込みなどは、iPadで行うことが多いです。
  • ZoomやDiscord、Teamsなどを使ったビデオチャット(業務) すること。講師や発表、ファシリテートするときなどはMacBookを使いますが、ほとんどがiPadです。
  • Facebook MessengerやSlackなどのテキストチャット(業務)
  • 外部ディスプレイに接続して、業務を行うこと。外部ディスプレイは、MacBookを繋げることが多いです。
  • iA Writerを使って文書作成やプレゼンテーション作成。普段の文書作成は、iPadです。マークダウン形式のテキストファイルで、文書やプレゼンテーションを行っています。

業務のほとんどを9.7インチiPadでできてしまいます。 iPad Proのような大きな画面のiPadの方がいいのか、使ったことがないので、よくわかりません。2年後に予定している買い替え時に検討しますが、今のところ9.7インチiPadで困っていません。

iPadMacBook を同時に使っていること (iPadMacBook)

iPadをサブディスプレイとして用いるSidecarは、便利です。参照資料や動画などを表示させておきます。

iPhone または iPad または MacBook、どれでも行うこと (iPhoneiPadMacBook)

  • メモやウェブクリップを編集、参照すること
  • カレンダーやリマインダー、住所録を使うこと。

iCloudを使って、これらの機能を使えることは便利です。ただ、デバイスは、画面が見やすく、使い勝手の良いiPadを使うことがほとんどです。

Apple製品ではできないこと

水を買う、散歩の歩数や地図を表示する、食事の予約する、などの支援はできるものの、水を飲む、散歩する、食事する、その行為そのものはできません。上手に使って楽しみましょう。

まとめ

  • iPhoneを使う頻度が減っています。 散歩や移動などでの、メッセージ連絡(FaceTime)、地図(マップ)、移動経路の検索ぐらいしか使っていません。
    • FaceTimeやDiscordを使わずに、どうしても電話番号を使って通話する必要があれば、iPhoneが必要です。逆に言うと、それがなければ、iPhoneは不要ではないでしょうか。
  • MacBookを使う頻度が減っています。 Officeの全機能、数値計算のような時のみしか使っていません。iPadに比べて、姿勢が悪くなるのも悩みです。
    • プログラミング(開発)や数値計算、動画編集などを行う人は、MacBookが必要です。逆に言うと、それがなければMacBookは不要ではないでしょうか。

つまり、たいていのことは、iPadを使っています。

皆さんは、どんな感じに使っているのでしょうか。

関連情報

iPadをメイン環境にしたきっかけはこちらです>メイン環境をiPadにしたよ. iPad(2018)と生産性が半端なかった | by Masanari Motohasi | Medium

謝辞

この記事は、アップル信者さんのコメントに応じて書いたものです。いつも楽しい記事をありがとうございます。

https://appleshinja.com/ipadmini-pro11#comment-55486

追記

  • 2021年1月26日 iPadMacBookを追記しました。
  • 2021年1月26日 "追記:LINE for iPad などを利用して、他の端末からも使えます。"を追記しました。ご指摘、ありがとうございます。

  1. WiFi通話機能については、https://support.apple.com/ja-jp/HT203032にあります。

  2. 追記:LINE for iPad などを利用して、他の端末からも使えます。昔、LINE for iPad でも用いていました。数年前に、何度か「不正なログイン試行」の通知があり、嫌な気分になってしまいました。そのため、LINEの設定で、他の端末から「ログイン許可」をオフにして、今はiPhoneだけで使っています。

さようなら Evernote、こんにちは Joplin

Joplin を2020年4月に導入してから安定して運用しています。 Joplinが 素晴らしいのでメモしておきます(Facebookに書いたメモを元にしています)。

さようなら Evernote

Evernote の初めてのノートは 2010年1月でした。紆余曲折がありながら、かれこれ10年と3ヶ月ぐらい使っています。無料プランで、アップロード容量が気になります。たまにあふれると、次の月までアップロードできなくなります。エディタとして使うには、挙動が不安定に感じました。とはいうものの、いろいろな資料をため込んでしました。

2015年ごろ、Evernote社経営の危機をニュースでのニュースを聞きました。もしEvernoteがサービスを継続できなくなったら、ためこんだ資料を参照できなくなります。10年ぐらいの資料が参照できないのは、困ります。

私自身は、自分のドキュメントや資料と長く付き合えることに価値を置いています。

そこで、Evernote代替アプリやサービスを探していました。

こんにちは Joplin

友人経由で Joplin - an open source note taking and to-do application with synchronisation capabilitiesを知りました。

  • オープンソースなので、長期間にわたって継続して使用できますEvernote 社がなくなれば、そのプロダクトも使えなくなる可能性があります)。
  • Markdown形式テキストファイルで保存されるので、再利用しやすいです。 macOSだと、Spotlight で検索可能になります。
  • ファイル名は、ハッシュで生成されるため、ファイル名の呪縛から解放されます。
  • 無料版Evernoteは、容量が悩みでした。Joplin では、容量を気にせず、思う存分クリップや保存できます。
  • 好きな外部エディタを使えるので、使いやすいです。
  • Google ChromeFirefox の Webクリッパーがあり、Markdownのテキスト形式に変換してくれます(HTML → Markdown への変換は便利)。
  • Dropbox などのファイル共有サービスに保存でき、いろいろなデバイスからアクセスできます。
  • Evernote やメモ (Notes.app)からエクスポートし、Joplin にインポートできます。

今のところ、このような点が課題です。

  • △常用しているSafari のクリッパーはなさそうなので、Google Chrome からクリップしています。
  • Evernoteは、大量の資料をクラウドに置いておけます。JoplinをDropbox上で動かすと、Dropboxの容量を消費します。
  • iCloudで共有されるアプリは、ほぼリアルタイムでデータが共有されます。しかし、JoplinとDropboxとの同期が必要で、リアルタイムではありません(デフォルトで5分おきの共有)。
  • 10年分の大量の資料が溜まっている Evernote から Joplin への移行には時間がかかりました。
  • △インストール時、macOSの Applications フォルダに Joplin.app をコピーした後、右クリックして Openを二回選ぶ必要があります。この操作は、インストールした時だけ必要です。

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初回起動時の警告(Openをクリック)

現在、macOS社標準のメモ(Notes.app)に愛用しています。もしApple社のMacBook, iPad, iPhoneの環境から離れるときは、メモ(Notes.app)からJoplinへの移行も視野に入れています(まだ、やっていません)。

現在、1万数千の資料がクリップされています。そして、この文章もJoplin上で書いています。

とても快適に安心して使っています。

こんにちは、Joplin!

詳細はJoplin - an open source note taking and to-do application with synchronisation capabilitiesです。

比較的新しいMacBook Air/ProでACアダプタに接続してもバッテリ残量が減ってしまう事象

比較的新しいMacBook Air/Proで発生する事象を紹介します。

事象

MacBook Air 2020 は、ACアダプタに接続したままでも、100%から90%ぐらいまでバッテリを使い、それから充電される事象が発生しました。だいたい一週間に一度程度の割合です。

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ACアダプタに接続してもバッテリが92%まで減っている

ACアダプタに接続されていてもバッテリが92%になっていることを アクティビティモニターで確認できます。

経緯

この件についてアップル社サポートに問い合わせました。 サポートの指示に従い、SMCのリセットなどを行っても、この症状は再発します。 オンラインのサポートではわからず、サポートからの指示でサービスプロバイダに持っていきました。

一週間半ぐらい預けて、いろいろな検査を行っても異常なしで、念のためバッテリ交換しました。

サービスプロバイダからMacBook Airをピックアップして、ACアダプタで接続して使い始めた直後に、事象が再発しました。

すぐにアップル社スペシャリストに連絡しました。アップル社への問い合わせは4回目です。半日ほど調べていただき、連絡をいただきました。

原因

比較的新しいMacBook Air(おそらくMacBook Pro)では、バッテリの健康状態を保ち、バッテリの劣化を防ぐ機能が追加されました。

support.apple.com

長い間 ACアダプタを繋げていると、いったん充電を切り、90%程度まで消費した後、再充電する機能も含まれているようです。

この機能は、Preferences > Energy Saver > Battery Health で指定できます。

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バッテリ管理の設定

OSは、macOS Catalina 10.15.5です。

この記事を書いたわけ

アップル社サポートにSMCリセットなど指示の関係もあり、計4回4人に問い合わせました。サービスプロバイダ修理受付にも持って行きました。私を含め、どなたも知らない機能だったようです。

緊急事態宣言の影響もあり、外出しなかったので、この機能が発動していたようです。 他の方もハマる可能性があるかと思って、メモを共有しました。

これで安心です。

夏休みの宿題から考えるITプロジェクト問題と、その方策

昔のことです。「なぜアジャイルが導入できないのか」が話題になりました。

その当時、アジャイルが導入できない理由は<文化>であると、友人が調査を引用しTwitterで呟いていました。その<文化>とは、失敗を許さない<文化>、不確実性を忌避する<文化>(完全性を尊重する<文化>)、計画を尊重する<文化>のようです。そのような<文化>があるから、日本ではアジャイルが導入できないと結論づけていました。

銀の弾とアジャイルについてのメモ (Agile is a Silver Bullet) - ari's world の記事と関連し、2018年に数枚の図を書きました。そのうちの一枚の絵に対して、簡単に説明をつけて公開します。もはや伝説級の昔話かも、なので、物語的に楽しんでいただけたらと…

人々は<文化>に縛られ、<文化>を作り出している

人々は、「文化」によって思考や行動は規定されます。例えば、「恥ずかしい」と思うのも、「楽しい」と思うのも、このような文化を通じて学んできていることなのです。

その一方で、「文化」は作られる側面もあります。そこに関わる人たちが文化を作り上げて、恒常的に維持しているのです。文化は存在するだけでなく、人々によって生産され、常に燃料を投下しているのです。

では、なぜ、そのような失敗を許さず、完全性を求め、計画を尊重する文化が生まれたのでしょうか。そして、我々は、どのようにすれば良いのでしょうか。

私自身は、SIerと言われる仕事をしたことはありません。でも、そのような仕事をしている友達は多く、いろいろなことを聞いていました。友達からよく聞くことは、第三者だからこそ、見えてくる風景があるのかもしれません。

もちろん、ないのかもしれません。文化が生み出された理由をゆるく考えてみました。

文化に燃料をくべて、燃え続けさせること

アジャイルだとか、ウォーターフォールだとか、の話をする前に、ちょっと夏休みの宿題を考えてみましょう。

夏休みの宿題を 最終日になっても 終わらせることができず、「ヤバイ」って言っている人いませんか。私、8月31日は、毎年のように「ヤバイ」って思ってました。

例えば、最終日に1ヶ月分の日記をつけていました。毎日「晴れ、今日も元気でした。」と、書いてしました。毎日、元気なのは本当でしたが、「晴れ」なわけもないです。でも、毎日のように「晴れ、今日も元気」「晴れ、今日も元気」と書いていました。

夏休みになる前に、早めに宿題をやろうと志します。そんな志をいだきながら、夏休みの終わりを迎える、そんな志のある子どもでしたw。

もしかしたら、おおらかな時代や地域性だったのかもしれません。それとも親の方針だったのかもしれません。理由はよくわかりませんが、親からは何も言われなかったような気がします。ありがたかったです。

でも、もし親が困ったとしたら、何て言うでしょうか。

  • 「夏休みになったら、ちゃんと計画を立てるのよ」
  • 「どんな計画になっているの?」
  • 「宿題にモレはない?」
  • 「今日は、どれだけやったの?」
  • 「計算や漢字の練習は、間違えないでね。」
  • (まったく、この子は、ちゃんと見てないとやらないんだから)

こんな、感じでしょうか。しっかりと計画を立てさせ、約束し、それ通りにやっているかを確認していく、そんな感じにやっているのではないでしょうか?

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文化の強化システム

プロジェクトの成功率は高いとは言えない らしい

そもそも、ITにおけるプロジェクトの成功率は、高いのでしょうか。JUAS、IPA日経コンピュータなどが調査しています。例えば、検索したところ、日経コンピュータの記事がトップに出てきました。

プロジェクト成功率(2018) : 52.8% https://business.nikkei.com/atcl/opinion/15/100753/030700005/?P=1

100円のジュースを10本買ったら、5本は飲めないってことですよね。だんだんとプロジェクト成功率が上がってきたとは言え、約半分は失敗している、ということです。

さらに、(総務省 情報通信白書 2018)によると、IT投資しても十分に利益を生み出さない、資産にならないことが明らかになっています。

このような業界に対して、信頼できますか?

いろいろな理由があるにせよ、不安や不信が高まり、信頼がおけない状況になっていたのではないでしょうか。

夏休みの最終日でも、宿題が終わっていないのか状態ですよね??

相互に信頼できないことが<文化>を強化しているのかも

あるプロダクトが欲しいけれど、こんな失敗だらけで信頼できない相手とは、どのように付き合いますか?例えば、このような付き合い方をしちゃいませんか?

  • 一緒に力を合わせたら、共倒れになっちゃいます。しっかりと役割を分けましょう。ユーザ企業とIT企業(ベンダー)です。
  • やるべきことを洗い出しましょう。ヌケモレがあってはいけません。完全なものを作っていても、ズレちゃいます。だから、もっと徹底して完全なリストを作りましょう。
  • しっかりと計画を立てさせましょう。なんせ、相手は失敗だらけですからね。
  • 不確実性は、失敗を生みます。変動要因を明らかにして、リスク管理を徹底しましょう。
  • プロジェクトが失敗したときは、投資が無駄になっちゃいますからね。失敗をしたら相手が悪いはずです。契約で決めておいて、しっかり回収しましょう。

宿題をやらない子どもに対する方策と似ていませんか?

さまざまな標準や知識体系がありました。そのような知識体系をマジメにこなすことによって、このような<文化>を形成していました。

さらに相互に信頼できないことによって、このような<文化>を生み出し、存続させてしまう側面があったのではないでしょうか。

たとえば、こんなストーリーが目に浮かびます。

プロジェクトが失敗する理由は、要件定義にあるそうです

プロジェクトに対する調査では、様々な失敗要因が調査されています。

満足を得られなかった理由の筆頭は「要件定義が不十分」、コストを順守できなかった理由の筆頭は「追加の開発作業が発生」、スケジュールを順守できなかった理由の筆頭は「システムの仕様変更が相次いだ」だった。スケジュールを守れなかったプロジェクトで最も苦労した工程を尋ねると「要件定義」が筆頭に来た。

3回分の調査結果を見ると、プロジェクトが失敗する理由は要件定義の不備に集約できる。要件定義とは導入する情報システムで実現したい事項を整理し、決めることだ。 https://business.nikkei.com/atcl/opinion/15/100753/030700005/?P=2

「要件定義に不備があった」「追加の開発作業が発生」「仕様変更」など、もう百万回ほど聞いてきました、というのは、嘘だけど、失敗に対する精神的なインパクトを入れると、そのぐらいたくさん聞いてきた。

宿題をやらないのが悪いのではなく、宿題を出す側の両方に問題があります。答えが明確でわかりやすい単純な問題であれば、予測を立てて行えます。しかし、あらかじめ宿題として、適切に提示できないことが問題になっています)

新しいバズワードの表層的・強迫的な導入は、失敗を生み出す

IT側の問題もあったのではないでしょうか。

これまで、IT業界は、様々な技術や方法を紹介してきました。これまた長いリストになりそうなので、10秒ぐらいで書けることだけでも…

まだまだ、たくさん、出てきますね。

そう、その技術や方法が紹介されたときは、「アジャイルさえ入れれば、世界は平和」とか、「人工知能の時代だ、世界は変わる」とかとか、そんな文言が踊ります。いや、そこまでじゃないか。でも、まぁ、いろいろな言葉が使われてきました。

例えば、「アジャイル」が紹介された時も、多くの企業が飛びつきました(アジャイルでも、人工知能でも、なんでも良いです)。それもいいことだな、と、個人的に思います。経験し失敗することは貴重な情報です。

これらの方法や技術を追いかけるのも、楽しいです。大好きです。

ちなみに、過去で一番ハマったのは、コンピュータやインターネットの規格です。企画じゃありません、規格です。OSやアプリ、データベースからネットワーク、セキュリティからプログラミング言語仕様…、ホワイトペーパーやマニュアル、RFCなど、いろいろな規格を読みまくりました(法律も好きでした)。どのぐらい好きかというと、同僚が入院した際に、分厚いデータベースのマニュアルを持っていったぐらいです。ひどく怒られましたが、その時は何を怒られているか わかりませんでした。マニュアルや規格を読むほど楽しいものはないって思っていました。

閑話休題

その上で、いいますが、やっぱり、それらはツールにすぎません。良いツールは人を助けます。けど、その先の世界を見つめる必要があります。本末転倒の状態を引き起こし、価値を提供し享受できない状況を生み出すことすらありました。

こんなに面白いツールは、なかなかないんですけどね。

どうにかうまくやっていくことを困難にすること

もしバズワードのような感じで技術や方法を導入しようとしていたら、自分たちの問題が解決されないのではないでしょうか。

どのような問題を解いているのか、どのような結果になるのかを、わからないでバズワードを使っているのです。しかも、いいような夢を見ながら泳いでいるです。雲の上に建築を立てようとしているようにも見えます。それだったら何もしないほうがマシです。

百万人ぐらいから反論があると思うから、書いておくけど、この雲の上に建築の話は、私のことです。もしかしたら世の中にはそんな人がいるかもしれません。きっと、その人は、暗闇の中で泳いで頑張っている人です(そっと応援してあげてください)。

いろいろなツールに対して、どんな問題を説いているのか十分に理解して使っていない、例えば、ノコギリで釘を打つような状態になってしまっているではないでしょうか。

「ちゃんと宿題やりなさい」「早めにやるのよ」と言っても、授業をしっかり理解せず、宿題も理解していない状態に似ていませんか

信頼と成熟に向けたストーリー

今までだったら「国語の勉強しなさい」とか「この問題集を解きなさい」とか、親が発注者、子どもが受注者の関係のようです。

去年の夏は、それをやめました。

私自身は、国語がとても苦手です。第3子も、私に似たのか国語が得意とは言えません。そこで、去年の夏休みは、子どもと一緒に国語の勉強をしました。(ゆるい組織)

国語についての書籍や資料をたくさん読み、子どもと一緒に問題集を解き、子どもに説明しました。(知の創造と共有)

あくまで目安ではありますが、子どもの偏差値も20ぐらい上がりました。

子供だけではありません。私の、論理力や抽象能力、表現力も、大幅に高まったようです(少なくとも、この文章よりヒドい状態ではあったのです)。

ゆるい組織(ゆるい役割と立場)で、文脈を共有しよう

夏休みの宿題は、宿題を出す側と、宿題をやる側の両方が歩み寄ると、楽しいことです。

組織を分断し、対立を内包するような関係、いわゆる発注者と受注者の関係性、ではなく、お互いの文脈を共有できる組織(ゆるい組織)を実現しましょう。

参考:ゆるい組織は、「アジャイル型開発におけるプラクティス活用事例調査」の報告書とリファレンスガイドを公開:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構に「組織構造のバウンダリをゆるめる」にも書きました。

(透明性とは、それぞれ違う組織の状況を可視化したもの、組織をゆるめるは、組織間の境界を取り払う働きのことです)

「知」の創造と「知」の共有

ゆるめられた組織において、この文脈を共に観察し、共に学び続けていきましょう。

今まで、子どもの勉強においても「あれをしなさい」「これをやってね」のようなスタイルと、子どもと一緒に学ぶスタイルの両方をバランスよく取り入れることです。

学んだことを、構造化することによって、共有と修正できるようにするワークが有効です。

(宣伝:気づきを構造化することで「知」を産み出し、その「知」を共有するためのパターンライティングのワークショップを開催しています)

そのことから、このような文化が生み出されていくのではないでしょうか。

あらたに作り出される文化の例

  • 苦手科目については、一緒に学ぶ(ゆるい組織と共に学ぶ)
  • 学んだことや気がついたことなどを共有する(「知」の創造や「知」の共有)

共に作り上げている状態においての失敗は、責任を追求するものではなく、貴重な情報として扱われます。この失敗をどのようにすれば良いのか、共に考えるきっかけとなります(失敗を許さない文化より、共に学習しながら成長する文化

不確実であれば「正解」はわからなくなります。常に観察し、仮説を検証していくようになります。「データはどのようになっていますか?」「これは正しい問いですか?」や「どうやって確かめますか」の話題になるでしょう(不確実性を忌避する文化より、「観察」と「問い」が尊重される文化)。

学びや観察も、健全なコミュニケーションが前提になります。相手を見下したり、無駄に攻撃的になったりすると、その創造や学習の文化は、簡単に壊れてしまい、破壊的な文化へと容易に移行します(完全性・計画を重視する文化より、健全なコミュニケーションを重視する文化へ

それに伴い、「失敗」「生産性」「品質」や「学習」などの言葉が、自ずと再定義されていきます。

そして、お互いの信頼を回復させながら、共に歩んでいくことが良いのではないでしょうか(と、その当時は思いました)。

夏休みは好きだったな。宿題を除けば

4枚書いた絵のうち、1枚しか紹介できませんでした(残りの3枚については、何かの機会に議論したいです)。

  • 教育からのアプローチ
  • コミュニケーションからのアプローチ
  • 組織からのアプローチ
  • 方法論からのアプローチ

現在のバリエーションは、「知」の創造と共有の<文化>、観察と学習の<文化>としてみました。それぞれについては、いろいろお話しながらお声がけください。ワークショップも開催します(宣伝)。

そもそも、夏休みの宿題は、なんのためにあるのでしょう。学びってなんでしょう。そんなことを考えながら、今日はお開きとさせてください。

落ち着いたら、美味しいものでも食べにいきましょう。オンラインでの雑談も大好きです。