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おわりに - 子どものしかりかた (7/7)

おわりに(子どもたちへ)

元気に楽しく過ごすために,どのように子どもに接してきたのかをまとめた.

今回紹介した方法の弱点は,時間や手間がかかるようにみえるかもしれない.親の願望を一方的に伝え続けるのではなく,最初のうちは時間と労力をほんの一手間かけ,子どもの声に耳をすませ,よく観察していくだけである.しかしながら,結局のところ,長期にわたって親と子どもの願望をすり合わせながら生活を営んでいくため,すこやかな時間が最大化する.たとえ,一緒に長く過ごしたとしてもピリピリとして楽しくない時間が多ければ,残念ながら喜ばしい人生とはいえないだろう.いろいろな楽しい会話が増えるのだ.

これが書かれた時期は,子育てで ほめることが大切である,叱るしかることや 怒るおこることも違うと言われていた.どちらの意見も子どもを子供扱いしている居心地の悪さがあり,親の学びも限定される.自分の気持ちや感情を正直に伝えお互いに成長できる関係を目指すと,子育てを通じて親自身も成長できるのは,とても喜ばしいし楽しい.

これが書かれた時代は「しかる」ことや「怒る」ことは,社会的なリスクが伴うようになり,「しかる」ことが少なくなったきたように思う.実際,この記事でも「ゼロを目指そう」と書いた.そのような時代背景のなか,むしろ「(適切に)しかること」が大切になってくるのかもしれない.しかる(怒る)ことは,人間の持つ感情のひとつである.心地よくない感情ではあるが,もし欠如するとバランスが取れなくなり「草食化」や「停滞」などの言葉が連想される社会的な問題になってくるだろう.

これから,どのような時代になるのかわからない.どのような時代になっても,親子や夫婦,家族や友人との関係は重要であり続けながら,その文化や時代が大きく変わってきた.そのような中で,どのように文化や時代における価値観を大切にするのかを考えていくようになるだろう.逆に,より複雑で変化するため,すべてを把握することが困難になっているかもしれない.そのようなときに「よりどころ」のひとつとして読んでもらうのもうれしい.さらには,親を乗り越えていくための礎となるのなら,もっとうれしい.

これからも,すこやかに楽しくまいりましょう.

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謝辞

  • いつも一緒にいてくれる子どもたちと家族に感謝する.毎日,楽しいよ.
  • このように私を育ててくれた両親とその両親たちの連鎖に感謝する.おかげで私はここにいる.
  • 友人たちに感謝する.子育てに向かい合っている友人も,仕事を頑張っている友人もいる.いつもありがとう.

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これは最後の記事です.

記事一覧

  1. はじめに - 子どものしかりかた (1/7)
  2. 子育てとしかることと怒ること(定義) - 子どものしかりかた (2/7)
  3. 子どもは しかって強く育てるのか,ほめて伸ばすのか,子育ての心がけ(欺瞞と正直) - 子どものしかりかた (3/7)
  4. どのぐらいしかるのか(頻度と度合い) - 子どものしかりかた (4/7)
  5. 子どもが自分で行動するために判断基準を作ろう - 子どものしかりかた (5/7)
  6. なぜしかるのか,どのようにしかるのか - 子どものしかりかた (6/7)
  7. おわりに - 子どものしかりかた (7/7)

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